Webマーケティングの施策一覧と効果の出やすい施策の組み立て方 公開日 : 更新日 :

Webマーケティングで目的・目標を達成するためには、アプローチしたい消費者の心理・行動上のボトルネックを分析し、改善施策を実施する必要があります。
ここでは現在主流となっているWebマーケティング施策の概要と、効果の出やすい施策の組み立て方についてご紹介いたします。

目次

Webマーケティングの施策一覧

SEO(検索エンジン最適化)リスティング広告(検索連動型広告)アドネットワーク広告アフィリエイト広告(成果報酬型広告)SNS広告SNSマーケティングブログ発信ウェビナー配信LPO(ランディングページ最適化)EFO(入力フォーム最適化)コミュニケーションツール(チャットなど)メールマーケティング

SEO(検索エンジン最適化)

検索エンジン最適化は「SEO(Search Engine Optimization)」と呼ばれ、検索エンジンからホームページに集客を行う施策です。
主にGoogleやYahooで、検索結果に上位表示され自社サイトを閲覧してもらえるようにホームページ内部の仕組み最適化や、アプローチしたい消費者を想定した検索キーワードで、表示されるための施策を実施します。
特徴として低コストで実施することができますが、継続した取り組みが必要です。

リスティング広告(検索連動型広告)

リスティング広告は、検索エンジンの検索結果に表示される広告です。
検索エンジンで検索している利用者の入力キーワードに合わせて、条件に合った場合に検索結果に広告を表示し、広告がクリックされた場合に費用が発生します。
特徴として検索者が能動的に検索した検索結果に連動して表示されるため、目に留まりやすくホームページへの流入増加が見込める点があげられます。またキーワードはオークション形式で単価が決まるため、人気キーワードへの広告出稿は費用が高くなります。

アドネットワーク広告

アドネットワーク広告は、アドネットワークに所属する広告媒体(WebサイトやSNSなど)に、一括して配信できる広告です。
主なアドネットワークにはGoogle、Yahoo、楽天、LINEなどがあり、それぞれのネットワークに所属する広告媒体にまとめて配信することが可能です。
一括して配信できるため管理が容易、アドネットワーク内で一定程度ターゲットを絞って配信が行える、配信先を完全に指定することが難しいことなどが特徴としてあげられます。

アフィリエイト広告(成果報酬型広告)

アフィリエイト広告は、Webサイトやブログなどを運営する個人/法人(アフィリエイター)に自社広告や紹介記事を掲載してもらい、クリックや申込など一定の条件を満たした場合に報酬を支払うWeb広告です。
特徴として、一定の条件を満たした場合に報酬を支払うため、掲載されていても条件に満たない場合は費用が発生しない点、掲載先での広告の品質管理が難しい点があげられます。またアフィリエイターとの仲介を行うサービス(ASP)を利用する場合は費用がかかります。

SNS広告

SNS広告は、Twitter、Facebook、InstagramなどのSNSに出稿する広告です。
タイムラインと呼ばれる、SNS利用者が主に利用するページへの広告掲載や、特設型の広告があります。
SNSでは日々、様々な利用者から様々な投稿が行われ、その投稿が繋がりのあるSNS利用者のタイムライン等に表示されます。広告はその中に自然な形で掲載され、認知向上やブランディングに活用することができます。また比較的、利用者の年齢ごとに利用SNSが分かれているといえます。

SNSマーケティング

SNSマーケティングはSNS上で利用者に対して発信を行うことで認知向上や集客を行うマーケティングです。
SNSで商品・サービス等を発信し利用者に反応をもらえれば、利用者同士の繋がりの中でその反応が共有され、そこから認知を高めたり、ホームページ等に誘導し購入・申込の獲得、好感度の向上、他のSNS利用者への紹介等につなげることが可能です。またSNSで利用者とのコミュニケーションが簡単に行え、商品・サービスへの反応を直接得ることが可能です。
特徴として拡散と呼ばれる自社が接点を持たない利用者への周知力があります。または炎上と呼ばれる批判コメントの集中に気をつける必要があり、投稿の際は予めガイドラインを設定するなどが効果的です。

ブログ

ブログは自社で運営する発信媒体として自社の思いや考え、商品・サービスの紹介など様々な内容を社会に向けて発信できるWebの媒体です。
商品・サービスや、関連情報の発信を行うことで、認知、興味・関心、比較検討といった見込み顧客のニーズに応え成果へとつなげることもできます。
ブログは主にブログシステムを利用して構築しますが、構築後の発信作業(記事投稿)は比較的簡単に行えることから、社内で運用し、状況に即応して最新情報を外部に向けて発信することが可能です。

ウェビナー

コロナ以降よく目にするようになったウェビナーは、ウェブ+セミナーの造語で、オンラインで行われるセミナーです。
リアルで行われてきたセミナーはコロナの流行以降開催が難しくなり、オンライン営業の手段としてウェビナーが多くの企業で開催されています。
実際に出向く必要がないことから参加者は気軽に参加でき、セミナーの代わりとして成果を見込むことができますが、主催者はウェビナー用の機材などセミナーとは違う準備が必要です。

LPO(ランディングページ最適化)

LPOは最初に自社サイトのどのページを閲覧しても、情報をスムーズに把握してもらうため見せ方を整える施策です。
検索エンジンなど外部サイトからリンクされる自社サイトページは、どのページにリンクされるか自社側ではコントロールが難しいため、どのページにリンクされても流入した閲覧者がサイトの全体像や求める情報を把握しやすいように最適化し、より分かりやすく情報を提供します。
また特別なキャンペーン等の専用ページとして最適化した特設ページも、ランディングページと呼ばれます。

EFO(入力フォーム最適化)

EFOはお問い合わせや購入の際に入力するフォームを使いやすくする施策です。
閲覧者がアカウント作成やお問い合わせ、購入などを行う際には必要な情報を入力する必要があります。その際の入力するストレスを軽減しスムーズに目的を達成できるように、ページの情報を整えて次に必要な入力を示すなど支援を行い、使い心地を向上させます。

コミュニケーションツール

自社ホームページで投稿された商品・サービスの感想を表示したり、閲覧者の質問に直接答えるなど、コミュニケーションを行うことで好感度を向上したり購入・申込を促すために活用できる仕組みです。
仕組みの種類としては、閲覧者が担当者と直接やりとりを行うオンラインチャットや、AI等を活用したチャットボット、コメント投稿、お問い合わせフォームなどがあります。

メールマーケティング

メール配信を通じて行うマーケティング施策です。従来から行われているメールマガジン配信の他、顧客の特徴や利用状況等に合わせ内容を変えるステップメールなど様々な方法があります。
メールマーケティングを実施するためには、配信サービスやツールによる管理と実施が効率的です。

Webマーケティング施策の活用方法

Webマーケティングには上記のように様々な施策がありますが、消費者の心理・行動に合わせた施策を展開することが重要です。

自社を認知していない消費者層に対し、認知向上のためにいきなり自社商品のメールマーケティングを実施しても、迷惑メールと判断される可能性が高く、信頼を失い効果は得られません。
そのためWebマーケティングでは、自社ホームページの目的・目標に沿って、アプローチしたい消費者を主に「認知」「興味・関心」「検討・比較」「購入・申込」「継続」の各層に分けて分析し、最適なWebマーケティング施策を実施することで効果をあげていきます。
例えばWebマーケティングで認知を向上したいのであれば、Web広告を出稿したりSNSでの拡散を行うのがよいでしょう。

「認知」「興味・関心」「検討・比較」「購入・申込」「継続」の各層ごとに活用できるおすすめのWebマーケティング施策をまとめた表が以下になります。

認知アドネットワーク広告、SNS広告、SNSマーケティング、ブログ発信
興味・関心SEO(検索エンジン最適化)、リスティング広告(検索連動型広告)、アフィリエイト広告、SNSマーケティング、ブログ発信、ウェビナー配信、LPO(ランディングページ最適化)
比較・検討SNSマーケティング、ブログ発信、ウェビナー配信、LPO(ランディングページ最適化)、コミュニケーションツール(チャットなど)
購入・申込EFO(入力フォーム最適化)、コミュニケーションツール(チャットなど)
継続SNSマーケティング、ブログ発信、ウェビナー配信、メールマーケティング

複数の施策を連携して効率よくWebマーケティングの効果を向上させる

Webマーケティングの施策は、連携させる事で効率よく効果を向上させることができます。
先述したWebマーケティング施策の一覧には、「認知」「興味・関心」「検討・比較」「購入・申込」「継続」の各段階で、SNSマーケティングなど複数の効果を持つ施策がありました。この複数の効果を持つ施策をうまく活用することで、効率的にWebマーケティングを実施することが可能です。
例えば自社商品・サービスの紹介ブログ記事を配信する際に、SNSに同時にブログ記事を自動投稿する仕組みを構築した場合、1つの記事を作ることで、SNSで認知向上を行いつつ自社ブログで比較検討中の消費者へ情報提供を行い、記事が検索エンジンに登録されればSEO(検索エンジン最適化)施策を実施することができます。

このように複数の効果を持つ施策を連携しWebマーケティングを実施することで、導入・運用コストを抑えて戦略を実施することができます。

顧客体験を向上させることで継続的に良好な関係を築く

顧客体験が向上すれば、見込み顧客等の心理・行動に好影響を与え、「認知」から「発信」への行動に繋がりやすくなります。

ここでいう顧客体験とは、自社と接する中で得た全ての体験とその印象です。
Webマーケティングで「認知」から「購入・申込」に至る間には、上述した様々な接点で自社と接し体験が発生しますが、体験に満足し印象がよければ人に紹介したり、再利用したりといった自社にとって好ましい行動をとってもらえる可能性は高まります。いわゆるお得意様になり、継続的に良好な関係への発展が期待できるでしょう。

逆に印象を悪くする問題があると購入・申込に至る前に離脱する可能性が高まります。
例えばホームーページで見たいページにたどり着くまでに何回もスクロールとクリックをしなければならない、メールフォームで質問したのに返信がない、といった利用者の印象と信頼を損なう体験は、ストレスを与え継続的に良好な関係を構築することが難しくなります。
そのためWebマーケティングの施策を実施する上で、利用者との接点から生まれる体験や印象については、利用者の視点から最適化していくことが大切です。

まとめ

Webマーケティングの各施策は、消費者の心理・行動の段階によって効果に差があります。
BtoBであれBtoCであれ、消費者の心理・行動のボトルネックを解消し、Webマーケティングで求める成果を実現するためには、消費者の立場に寄り添って商品・サービスの価値を伝えることが大切だと考えます。

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